2009年06月27日

メディカルコントロールとは?

救急隊のメディカルコントロールとは、救急現場から医療機関へ患者を搬送するまでの間に、救急救命士や救急隊員が行なう応急処置などを、
医学的な観点から、その質を保障することを意味しています。
そして、そのためには、次のメディカルコントロール体制を構築することが非常に必要なのです。

1、救急出動から医療機関へ患者を搬送するまで、救急隊が24時間体制でいつでも救急専門の医師などに指示や指導、助言を迅速に求めること。

2、救急隊が実施した活動を振り返り、その医学的な判断と処置が正しかったかについて、事後検証を医師によって行なうこと。
そして、その評価から、技術と知識のさらなる向上を図るために、救急隊は訓練などを行なうこと。

3、救急救命士の資格を取得してからの再教育として、定期的に医療機関での病院実習を行なうこと。

救急救命士は、制度が創設されてから10年以上経過しましたが、救急救命士法に基づいて、医療職の部門に位置付けられるようになりました。
そして、医師などの指示のもとで、救急救命処置を行なうことによって、救命率の向上にたくさんの成果をもたらしてきました。

しかし、その活動の場は、救急現場であって、医療機関内ではありません。
そのため、他の医療従事者とは違って、臨床の場で、医師等の指示のもと、医学的な経験を十分に重ねることがとても難しいのが現状だと思います。

傷病者を救急現場から搬送する間に、救命率のさらなる向上を目指すには、救急救命士や救急隊員が実施する救命処置などの質を高め、救急救命士が行なう
処置範囲を拡大する非常に必要があります。
そのためには、このメディカルコントロール体制を構築することが、とても重要な課題となるのです。
  


Posted by meshii at 14:40